回復したい日々

いろいろ書いてます

さよならジャリボーイ

 

栄枯盛衰、盛者必衰という言葉があるように、どんな物事にもいつかかならず終わりがくる。それはなにかしらのコンテンツはもちろん、わたしたち人間も例外じゃない。そういうある意味決まりごとのようなことの中で、この世界は、人生は動いているのだ、としみじみ思う。

ある日ふとメールを開くと、いつだったかインストールしたポケモンGOのメルマガが届いていた。履歴をさかのぼってみるとそれは思ったよりは頻度よく送られてきていて、レイドバトルがどうだとか、ガラル地方のポケモンがアップデートなど、ポケモントレーナーにとってはよだれものの情報が届けられている。引退した人間には、もはやなんの喜びもないただの電子メールとなってしまった。

 

僕が初めてポケモントレーナーを志したのはいつだっただろう。たしか幼稚園、世代的にはダイヤモンドパールが発売した頃だったと思う。僕はダイヤモンドに心惹かれたが、幼稚園の友人のけいたくんにパールにしてくれないかとお願いされ、パールに変えた記憶がある。そのことについて母に何事か言われてダイヤモンドに思い直したような記憶もあるが、ことの顛末は忘れてしまった。ともかくその頃からお人好しというか、押し流されやすい性格なんだなという自分の性格の変わらなさについ笑ってしまった。

そしていざ始めたそのポケモン、たしかシンオウ地方だっただろうか?を舞台にしたその世界においても、僕はたしかポケモントレーナーの道を志半ばで諦めたような記憶がある。その頃の僕はまだ素人トレーナーで、ひたすら攻撃力の高い技ばかりを覚えさせるだけでなく、ひでんわざをゴウカザルに覚えさせた結果、シロナ戦にたどり着くことなく四天王の前に散ったのだ。それ以来レベル上げという作業に尋常じゃないほどの熱量を注ぐプレイヤーとなってしまい、却ってラスボスを蹂躙するプレイしかやっていない。

 

時たま思い出し、家の中を漁ってもポケモンのソフトだけが見つからず、結局僕のポケモンたちは日の目を見ることなく生涯を終えていく。きっと今もどこか、例えば机の引き出しの中、あるいはどこかの隙間に挟まったソフトのさらに奥にある「だれかのパソコン」の中でひっそりと息をしているのだ。彼らはガラル地方やアローラ地方などの存在を今後一切知ることなく、シンオウにその身を埋めるのだろう。

僕はおそらくもう会うことのないポケモンらに別れを告げて、tinder地方へと旅立った。おなご、ゲットだぜ!!